2025-08-01から1ヶ月間の記事一覧
飛鳥の世から水をたたえる深田池 のんびり佇むすっぽんくんも悠久の歴史を知っているかのよう 深田池のほとりで、なんともご機嫌そうなすっぽんくんに出会った。水面からひょっこり顔を出し、こちらをじっと見ている。ちょっと酒気を帯びたこちらの頬を、冷…
巻五・八六五『君を待つ松浦の浦の娘子らは常世の国の海人娘子かも』を刻む歌碑 刻まれているのは、万葉集巻五・八六五の歌。 君を待つ 松浦の浦の 娘子らは常世の国の 海人娘子かも いったいどんな場面で詠まれたのかと思えば、これがまた面白い。 この歌は…
「最初の一杯」に登場するのは聖徳太子。政治の改革、隋との交流、仏教への信仰、そして数々の伝説…。飛鳥と斑鳩の風景を感じながら、ほろ酔いでたどる第一回です。
陽を受けて輝くシャインマスカットと琥珀色のアイスティー ベランダに腰かけて、シャインマスカットをひとつ口に入れる。甘さが舌にひろがって、すぐさま冷たいアイスティーをひとくち。ああ、これは相性抜群。ワインとはまた違う、昼下がりの幸せな組み合わ…
古墳散策の合間に、ひんやり甘いひと休み 氷の音がカランと鳴る。黒々としたアイスコーヒーに口をつけると、まだ夏の熱気を残した身体にすうっと染みこんでいく。添えられたアイスとクッキーは、見た目も愛らしくて、少し子どもじみたわくわくを呼び起こす。…
稲穂の波のむこうに見える飛鳥寺の甍 千年以上、田んぼの実りを見守り続けてきたお寺 青空がひろがっている。まるでどこまでも続くような澄んだ青だ。その下に広がるのは緑濃い田んぼ。稲は風にそよぎながら、夏の名残を抱きしめるようにきらきらと揺れてい…
今年の葡萄は当たり年 甘さが舌に広がって、ついもうひと粒 ベランダに腰を落ち着けて、つややかな葡萄を口に放り込む。ひと粒、またひと粒。舌の上で弾ける甘さに、思わず「今年は当たりだなあ」とつぶやいてしまう。近所のブドウ園は、毎年夏になると直売…
十三年ほど連れ添った愛車も、あちこち修理が必要になってきて、もうそろそろ休ませてあげる時がきた。代わりにやってきた新しい相棒は、なんと「飛鳥ナンバー」だ。 この飛鳥ナンバー、ただの地名のプレートではなくて、朱雀が羽ばたいている。赤やオレンジ…
ちょっと一杯やりながら、飛鳥時代の皇族たちを語ってみませんか?争いと改革のはざまで生きた20人の皇族を、ほろ酔い気分でゆるやかに紹介していきます。
片口から注がれる一献、旅の夜の始まり 宿に戻って、片口から盃へ酒を注ぐと、しずくが木の卓にこぼれた。これも旅の景色のひとつだと思えば、拭く手も急がない。口に含めば、ほのかな旨味が舌に広がる。外では、さっきまでの雨が音を潜めていた。窓の外を覗…
小泉八雲が歩いた道を見守る石碑 秋からのテレビ小説が松江を舞台にするらしいと聞き、雨の中をぶらぶら歩く足取りが少し軽くなる。街角には、小泉八雲寄寓所址と刻まれた石碑。ラフカディオ・ハーンがこの地に滞在し、日本の風物や怪談を記録に残したのは明…
時を重ねたレンガ壁に、雨の色が滲む お盆休み、ちょっとした用事で中国地方へ出かけることになった。せっかくならと松江に宿を取り、一日ゆっくり歩いてみることにした。宿の近くで見つけた古びたレンガの壁は、ところどころ黒ずみ、長い時間の重みを感じさ…
少し山の方へ足をのばした。まだ日差しは容赦なく、立っているだけで背中に汗がじんわり広がる。それでも、耳をすませば夏の終わりが近づいていることがわかる。蝉の声が、ピークを過ぎたように、どこか間延びして聞こえるのだ。 夏を見送る、静かな蝉の抜け…
見事な鶏冠を誇る神鶏。境内の空気をきりりと引き締める番人のよう。 石上神宮に行く回数が、ここ数年でぐっと増えた。前は年に一度行けば多いほうだったのに、最近では月に何度も足を運んでいる。理由は単純明快、神鶏に会いたいからだ。参道をのんびり歩い…
馬見丘陵公園の夏は、ひまわりの黄色に包まれる。視界いっぱいに広がる花の群れは、陽射しの下でうつむくことを知らない。どの花も、ただ真っ直ぐに空を仰ぎ、同じ方向を向いている。まるで何かを待っているようだが、たぶん待っているのは、こちらの感嘆の…
夏祭りの賑わいは、どうにも暑さと人いきれが苦手で、つい遠巻きにしてしまう。けれど、今夜はごく近所から、ドン、と腹に響く音がやってきた。窓を開けると、夜空にぱっと光の花が咲いていた。 闇を裂く紅と銀の大輪、夏の夜空に咲く一瞬の花 花火はもとも…
八月になりました。空はぴかぴか、アスファルトは焼け石のよう、セミは全力で鳴いています。こんな日は、涼しい部屋にこもってお茶でもすすっていればいいのに、どういうわけか外に出たくなりました。ふと、猿石のことを思い出したのです。 暑さのなか、飛鳥…